七十年代を中心とした過去の集大成と未来が交錯する躍動・色彩感強い終焉の大傑作「Innuendo」リマスター二枚組仕様国内盤特典付未開封新品 小売

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御存知!Queen 七十年代を中心とした過去の集大成と未来が交錯する躍動感・色彩感強い終焉の大傑作 「Innuendo」リマスター二枚組仕様国内盤 特典BOX付 未開封新品でございます。
盤は未開封新品、特典BOXは非常に状態の良いでございます。



かのBob Ludwig/Adam Ayanによる2011年度本国リマスターとなります。

今二枚組企画盤シリーズの多くは嘗てQueenを手掛けたかの名プロデューサーRoy Thomas Bakerによるもので知られますが、実はリミックス。
CD等の許容範囲ぎりぎりに音を合わせた模様でございますが、本人曰く「時代に合わせて音を操作した」との事。

エンジニアは異なりますが、今作もそれに沿った感がございます。


現在主流の情報量重視で知られる「フラットマスタリング方式」によるもので情報量重視の感。
非常に良心的な音質でございますが、幾分過剰な感がございます。




内容は言わずもがな。

ラインナップは不動の名手4名。
故Freddie Mercury(Vo、Key、Drum Machine)、Brian May(G、Vo、Key、Drum Machine)、John Deacon(B、Key)、Roger Taylor(Ds、Per、Drum Machine、Vo、Key)となります。

ゲストに何と!名手Steve Howe(Acoustic G、現Yes、ex-Asia、GTR、ABWH他。”Innuendo”フラメンコ・パートに参加、ソロも担当の感)、
通受け名手Mike Moran(Key、ex-Spring、Ian Gillan Band、Ozzy Osbourne/Freddy Mercury”Barcelona”/Chris Reaセッション他)参加となります。


プロデュースはバンド自身とDavid Richardsとなります。

(エンジニア兼任、キーボード奏者としても関わる。スイス・モントルー”Mountain Studios”のハウス・エンジニアであった方で、Yes、Rick Wakeman、Chris Rea等々と関わる。
Roger Taylorのソロ作での手腕を買われ、前作”A Kind of Magic”から起用される)


1989年3月~1990年11月英国・ロンドン”Metropolis Studios”、スイス・モントルー”Mountain Studios”での制作となります。




1982年5月21日に発表した意欲作「Hot Space」が大不振。


大胆にドラム・マシーン等を導入したものの音楽性が従来の路線とは大幅に異なり、ディスコ/ダンス、テクノ等の要素が非常に強いもの。
ファンから総スカンという始末。
John Deacon主導と目されたものの実際は「新たな挑戦を!」と全員でネタで盛り上がって制作を行った模様。

但し、大不振から非難の矛先を避けようと責任をJohn Deaconに押し付けた事からバンドは紛糾。バンド内に不穏な空気が流れ始めます。
(Freddie Mercury死去後のQueen解散後は一切登場しないJohn Deaconではございますが、ここでの責任問題が遠因となった感がございます........................)




ツアー後バンドはガス抜きの為に暫し活動停止。ソロやコラボ作制作そして休憩(笑)とそれぞれが道を選ぶ事となります。


1983年8月から新作制作に乗り出すものの、作曲クレジットや著作権を巡ってバンドは紛糾。
嘗ての「誰が原曲提供であっても皆が積極貢献して”Queenの楽曲”として仕上げる」という姿勢に大きな翳りが差す事となります。

摺った揉んだの末に新作”The Works”が完成。リリースすれば前作の不振を振り払う好評さ。
バンドは意気揚々とツアーに出る事となります。


但し、新作のタイトルが「御仕事」というもの。

ライヴアクトとしての名声は変わらないものの「Hot Space」から始まったバンド内の亀裂と確執は深まっていく事となります..................



また、当時「アパルトヘイト政策」で国際社会から大きく非難された南アフリカの”Sun City”で9日間に渡るコンサートを開催。
国連・国際社会そして黒人ミュージシャンを中心に大きな非難に晒される事となります。
(当時は”俺たちはSun Cityで絶対に演らない!”とのチャリティーも兼ねたプロジェクト楽曲もございました.............)

「ファンが望むならばコンサートに赴くのがミュージシャン」等々と釈明・謝罪するものの、バンドに大きな影を投げかける事となります.......

(似た時期にはかのChick Coreaも南アフリカでライヴを行いまた作品制作も行い、こちらも相当な非難に晒され、
またBrian Mayの盟友たる名手Tony Iommi率いる”The Eternal Idol期”Black SabbathもSun Cityでライヴを行い、こちらも同様となり、
当時のマネージャーErnest Chapman(嘗ての第二期Jeff Beck Group現場マネージャー)が国連で謝罪する憂き目に..................

そもそもQueenは極初期から金に絡む問題が付き纏いますが...............デビューに尽力し相当投資したマネージャーから金銭面でサッサと離れてしまい、それをメディアに相当非難され、
作品の評価も加えてズタズタにされたという経緯アリ......極初期の作品マスターも本当に破棄された件も絡み......何かねぇ....................)


かの”Rock in Rio”という一大フェスティバル出演を行い大絶賛を得るものの前述の件が尾を引く事となり、ツアー最後は日本公演。

熱狂的なファンの支持をデビュー当初から、という最後の砦的な支持層でライヴは成功を収めますが、「バンド解散」の文字がバンドの頭に擡げてくる事となります...........................


重い空気の中、かのBoomtown RatsのBob Geldofが企画した一大チャリティーコンサート”Live Aid”への出演依頼が舞い込みます。

20分演奏限定があり当初は渋るものの、無意識的に「解散を飾る」判断で参加合意。
「20分では表現出来ない!」と意図的に愚痴を漏らし(←ここ重要)敢えて反感を買い、反面きちんと仕上げて臨む事となります。

1985年7月13日午後6時41分に登場。

名手Kenny Jones在籍期The Who、Led Zeppelin、オリジナル期Black Sabbathの一時的再結成やDaryl Hall & John OatesのTemptation二名を迎えた特別パフォーマンス等々と豪華な企画満載の中で、
圧巻で完璧な演奏を繰り広げ、大評判を博し「Queen ここにあり!」と健在ぶりを示す事となります。

無意識的に解散を意識していたものの、”Live Aid”での一大パフォーマンスの大評判がバンドに活力を生み、暗雲を振り払い、再び表舞台へと誘う事となります。


バンドの創作意欲が旺盛となる中”One Vision”を作曲。そして映画”Highlander”の挿入歌企画が持ち込まれ、未完の試写に感銘を受け参加を受諾する事となります。
制作を開始するものの、バンド新作を制作したいQueen側はこのサントラ挿入歌を中心に新作制作を要望。映画制作側はタイアップ効果を狙い、その案を受諾。

手始めに”One Vision”をリリース、好評を得ると新作制作を深化。

1986年4月に終了、6月に新作として”A Kind of Magic”をリリース。


英国では”Live Aid”でのQueenの大評判が期待を呼んでおり、新作は大ヒットを記録となります。
米国では前作での理不尽な扱いに対する不満からツアーは撤退を決めており、加えてかの”Sun City”騒動があり不振となるもののバンドは英国・ヨーロッパ圏中心の活動と決めており、
威風堂々とバンドはツアーを開始する事となります。

バンドの大好評と演奏の充実振りからライヴ映像収録と大傑作”Live Killers”以来のライヴ盤制作を企画。


また、時代は冷戦期末期。ペレストロイカ等々と音楽を含め制約が緩和された時代。

多くの西側自由主義圏ミュージシャンが東ヨーロッパ圏~(当時)ソ連のツアーを企画され、Queenもそれに乗る事となり、ハンガリーにおいても収録を敢行する事となります。
以前に比べて短期間のツアーで英国・ヨーロッパ圏のみとは言えど、大好評。
バンド復活を飾る事となります.....................

”Live Magic”制作・リリース後暫しの休息を得、それぞれがソロ作制作等々に精を出し新たな刺激を得、成果を上げる事となりますが、
その最中かのFreddie Mercuryにかの病魔がヒタリヒタリと忍び寄る事となります.........



前作”A Kind of Magic”はサントラ企画から立ち上がった異色作という事があり、またある種のリハビリ作でございます。
意欲的なアイデアを持ち寄り本格的な新作制作に向けバンドは動き出す事となります。



休息を経て1988年1月に新作制作を開始。
既にバンドにはFreddie Mercuryのかの病魔が進行しており深刻である事が知られており、絶望的な現実の中、制作が進められる事となります.............................


正直、その新作「The Miracle」はFreddie Mercury色が非常に強い感のある作品。

Freddie Mercuryの病状が深刻化する中、「色彩感・躍動感溢れる作品を作りたい!」とのFreddie Mercuryの意向が強く反映された感がございます。

但し、自己の死期を悟ったFreddie Mercuryが過去を振り返った感。
「残した作品は全て誇りではあるが、(質は高いものの)失敗作と自らレッテルを張ってしまったあの”Hot Space”。今作であの不遇な作品を再評価したい、ファンの再評価を願いたい」
とのFreddie Mercuryの意向が伺える感がございます。


非常に色彩感・躍動感が強く楽曲展開が多いもの。

コーラス等Queenらしいものではございますがソロ作等での実験性や色彩感を強く持ち込んだ感があり、May/Deacon/Taylorもそれに従った感がございます。
CD企画という時代になり多くの楽曲が詰め込めるようになった事で創作の余地が非常に広がった事、そしてFreddie Mercury自らの病状の深刻さでツアーに出られぬ事を逆手に取り、
Queenというフォーマットの中でライヴ再現を考慮しない作風やそれぞれがソロ作等で試し成果を得たアイデアを意欲的に取り上げるという感がございます。

非常に実りある制作であった感がございます。


正直、「これはQueenと呼んで良いのだろうか?」という楽曲もございますが、終焉を迎えつつある時期であっても新たな音楽性を創造したいという意欲が感じられるもの。

Freddie Mercuryの「生への渇望、創作への渇望」が強く感じられるものでございます.............




音造りも八十年代的ではございますが、Freddie Mercuryが非常に好んだオペラ的な非常にスケール感のあるものやダンス・ミュージック的なもの、HR的なロック音楽の躍動感を重視したもの、
当時のかの”Prince”が指向した時代に逆行した音造り等々と幅広く非常に興味深いもの。

八十年代を象徴する音造りの好例の一つという感がございます。


絶望的な終焉が見えている中でこれ程の色彩感・躍動感溢れる意欲作を制作した事から、「The Miracle」というタイトルを冠した感がございます..........


リリース後は大ヒット。

ツアーは行われない事がアナウンスされたものの、英国・ヨーロッパ圏のみならず色々と批判的であった米国でも結構なヒット。
バンドは留飲を下げる事となります...............................



「命の続く限り、音楽を創造したい!」とのFreddie Mercuryの意向もあり、更に深刻な病状になりつつあったFreddie Mercuryの体調に配慮し、更なる新作制作を目指すバンドではございますが、
Freddie Mercuryは「自身の音楽色が強過ぎた」との反省があった模様。



「七十年代の嘗ての自らの姿を生かした新たな音楽を創造したい」と、バンドは新作に取り組む事となります.......................





さて今作。



前作は不遇の名作「Hot Space」再評価に繋げたい意向が伺えるものでございますが、今作では七十年代全盛期Queenの要素を非常に生かしたもの。
舞台芸術的とも評された構築・様式美的な音楽性が目立ち、それに繋がるHR的な音楽性を取り戻した感のある作風でございます。


但し、懐古趣味ではない未来へ向けたもの。


そもそもハード・ロックバンドとして登場したQueenのロック・バンド的な躍動感と舞台芸術的な格調高さを強調し、前作同様に色彩感溢れる音楽性。
そして”The Game”以降の試行錯誤とMercury/May/Deacon/Taylorそれぞれのソロ・ワークの成果を生かしたものがミソ。
(作曲クレジットが”Queen”名義もミソ。相当な意気込みが伺えるものでもございます................)


そもそも大作主義とハードさ、小回りが利くポピュラー系の音楽性と独特の煌びやかな色彩感を持ち合わせるという独特の音楽性という嘗てのQueenを再認識させるものでございます。

死期が近い事を強く意識したFreddy Mercuryだけでなく、Brian May/John Deacon/Roger Taylorが本来続くベきバンドの未来を意識した音楽性と言う感がございます。



「八十年代のQueenはちと........」と言う往年のファンも非常に唸らせたタイトル曲の音楽的仕掛け、またQueenの威風堂々とした重厚なコーラスワーク等々、完全復活を感じさせる音楽性でございます。


「同情から音楽を評価されたくない!」というFreddy Mercuryの強い意向が感じられるものでもございます.................




リリース後は大好評に大ヒット。
日本でも当時夜中の音楽チャート番組で”Innuendo”プロモーション映像が流れた途端、驚いて飛び起きる程のインパクトがあった模様でございます。
何せ、あの”Innuendo”ですし..................




リリース後にツアーは行われる事なく、その後もFreddy Mercuryの体調を考慮し更なる制作へと臨む事となりますが、病状は更に深刻化する事となります...............


「残された時間は僅か」と悟ったFreddy Mercuryは従来の制作方法では間に合わないと未完のアイデアでヴォーカル録音を敢行等々と変則的に行動する事となります。

体調の好転時に制作を進めるもののFreddy Mercuryの病状悪化が限界に達し制作中断、1991年6月に離脱。

1991年11月24日人生の幕を下ろす事となります.....................



残されたMay/Deacon/Taylorは1993年に残された録音を基に再び新作制作に着手、翌年2月に完成。
「Made in Heaven」としてリリースする事となります......................



「Made in Heaven」は名作の呼び声高く、大ヒット致します。

非常に質の高い作品でFreddy Mercuryの生前の意向を汲んでいるものでございますが、May/Deacon/Taylorの堅実さが目立つ作品。
往年のQueenファンからは心中複雑な意見が聴かれたものでございます...................



Freddy MercuryがBrian May/John Deacon/Roger Taylorと共に完成まで全てに携わりリリースを見届け、大好評と大成功の味を共に噛み締める...........
「Innuendo」がQueen終焉と捉えるべきなのかもしれません................................






ボーナスCDは5曲。

Freddie Mercury没後の1997年にリリースされたコンピレーション盤向けに制作されたリミックスに、今作制作後に企画されていた次作向けに制作された未発表楽曲、
今作収録楽曲の別ヴァージョンにRoger Taylor/Brian Mayによる仮ヴォーカル入れヴァージョン二曲となります。



”I Can"t Live with You”(Remix)はかの「Made in Heaven」リリース後の制作となりますが、その作品が大成功を収めた事からそれに沿った仕上がりの感がございます。
されど、「Made in Heaven」の出来に対して「心中複雑」という往年・長年のファンに配慮した感が窺えるものでございます。



未発表楽曲”Lost Opportunity”でございますが........故Freddy Mercuryは不参加の感。

予定されていた新作向けのデモ楽曲をバンドにて試し録音したという感が有り、非常に基礎的なもの。
但し、Blues色濃い音楽性で幾分御遊び的な感が窺えるものでございます。


仮ヴォーカル入り二曲は誰が原曲提供か?が窺えるもの。如何に発展させていったか?が興味深いものでございます。



注目は故Freddy Mercuryが明らかに関わっていた事が判る”I"m Slightly Going Mad”。

今作のマルチ・トラックから発見された模様でございますが、音質から仮ミックス又は制作中途確認用仮ミックスというもの。
ここから何を省いていき、如何に仕上げるか?という過程が窺えるもの。


完成ヴァージョンとの違いが非常に興味深いもの。
前衛感が非常に強いもので、今作の音楽性に統一感を持たせる事からも前衛性を省いていった感が窺えるものでございます....................









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