フィルムノワール ベストコレクションDVD-BOX フランス映画編Vol.1 最後の切り札 ランジュ氏の犯罪 ジャック・ベッケル 小売 ジャン・ルノワール

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箱の小傷、リーフレットのヨレなどを除き、目立った傷や汚れはありません。ピストル、トレンチコート、帽子や、都会の夜の霧、ビルの灯りや街灯、点滅するネオンサイン、車のヘッドライト、街路を濡らす雨と闇の陰影、煙草の紫煙・・・フランス映画史の闇に潜む「黒い映画」フレンチ・ノワール傑作8作品がいま甦る!! DISC 1「ランジュ氏の犯罪」Le crime de monsieur lange(1936年/フランス/B&W/80分)監督:ジャン・ルノアール 出演:ルネ・ルフェーヴル、フロレル、ジュール・ベリー小さな町工場で働くアメデ・ランジュは仕事の合間に冒険小説を書いている。社長のバタラは会社経営が破綻している事から密かにランジュを丸め込み、書き上がった彼の小説を無断で出版する。小説はベストセラーとなり売上金が入るが、もはや焼け石に水、バタラは夜逃げをする。ランジュは風の噂でバタラは死んだらしいという話を聞く。会社に残ったランジュ達は会社を自主管理して必死に働く。恋人もできようやく人並みな生活を送れるようになった矢先、死んだと思われていたバタラがランジュの元に舞い戻ってくる。何と司祭に化けた姿で。一貫してありのままの人間像を独特のユーモアを交えてリアル描いてきたルノアールが、自身で『どん底』(’36)『ゲームの規則』(’39)に並ぶ傑作と自負する作品。 DISC 2「最後の切り札」Dernier atout(1942年/フランス/B&W/105分)監督:ジャック・ベッケル 出演:ミレーユ・バラン、レイモン・ルーロー、ピエール・レノア舞台はアメリカのとある都市。ホテルにチェックインしたいわくありげなカップルを、ホテルのラウンジから見張っていた太った中年男と若い女。彼女はカップルの隣の部屋を予約していた。そんな矢先、カップルの男の方が射殺される事件が起きる。警察学校を卒業したての新米刑事クラレンスとモンテスが現場へ駆けつける。中年の太った男はギャングのボスで殺された男は彼の相棒だった。男は金を持ち逃げしたため殺されたと判明する。若い娘はボスの妹だった。しかし、クラレンスがその妹と恋仲になった事から、事態は警察とギャングの血で血を争う戦いへと向かう。『大いなる幻影』他9作品でジャン・ルノアール作品の助監督を勤めたベッケルが戦時下で作り上げた衝撃のデビュー作で、アメリカン・フィルム・ノワールへの熱狂的な造詣ぶりが随所に見られる。 DISC 3「真夜中まで」Entre onze heures et minuit(1949年/イギリス/B&W/92分)監督:アンリ・ドコアン 出演:ルイ・ジューベ、マドレーヌ・ロバンソン、レオ・ラパライカサマ弁護士のゴンザレスがバッシー河岸の自宅で殺害されカレル刑事が現場にかけつける。だが、その間にアルヌのトンネルの中でもう一人の男が殺される事件が起こる。男はヴィドバンというギャングのボスで、何故かカレル刑事に瓜二つだった。カレルがヴィドバンの部屋を調べると部屋は荒らされていて、フロ-レンスという女の手紙を発見する。ちょうどその時、ロシニョールという男が部屋に入ってくる。男はカレルを見てヴィドバンが生きていたのかと仰天する。ロシニョールはフロ-レンスの愛人でヴィドバンの一味だが、最近ヴィドバンが彼女にちょっかいを出したり、金を独り占めしてること恨みを持っていた。カレルはとっさの機転でヴィドバンに成り済まし、犯罪組織に潜入して事件の全貌を暴こうとするのだが、事態は複雑な展開で動きだしていく。原作はクロード・リュクセルの探偵小説。『筋金(ヤキ)を入れろ』など多くの娯楽作品を手がけたドコアン監督が作り上げたサスペンス溢れるノワール。 DISC 4「面の皮をはげ」Miroir (1947年/フランス/B&W/90分)監督:レイモン・ラミ 出演:ジャン・ギャバン、アントニン・ベルバル、ダニエル・ゲリン20年前”鏡”という通り名で呼ばれ、地方に秘密組織を作って地下活動をしていたリュサックは現在パリの地中海汽船で働いている。彼は船主の未亡人ビュックの娘アンと結婚している。彼は、その昔、同僚から引き取った弁護士を生業にするシャルルを自分の子供として一緒に暮らしてた。ある日、リュサックの知人のレオがリュサックを訪ねてくる。シャルルの実父リュフォーが20年ぶりに出獄、シャルルに会いたがってると伝言をもってやって来る。同じ頃、会社の商船アキム・バシャ号が爆発して炎上しているというニュースがリュサックに飛び込んできた。ロベール・ブレッソンの『スリ』などの編集者として知られるレイモン・ラミが監督した唯一の作品。 DISC 5「パニック」panique(1946年/フランス/B&W/91分 )監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ 原作:シムノン『仕立て屋の恋』 出演:ヴィヴィアン・ロマンス、ミシェル・シモン、マックス・ダルバンシムノン原作のメグレ警視を最初に映画化した作品がデュヴィヴィエの『モンパルナスの夜』(’32)である。亡命先のハリウッドから帰還したデュヴィヴィエの戦後第一作が本作であり、彼が14年ぶりにシムノン原作に取り組んだ本格ノワールである。映画化にあたってデュヴィヴィエは原作の大部分を変えている。孤独な主人公イール氏についてはその淡々とした日常生活の描写や、ボーリングの名手だった等という人物像の”ふくらみ”を削ぎ落としている。そして、やってもいない殺人の疑惑を晴らせぬまま、追いつめられていくプロセスや、原作ではあまり描かれてない町の人々の日常生活等をリアルに描出して、戦後間もないフランス社会の裏側の一端を表した。1989年にパトリス・ル・コントが『仕立て屋の恋』としてリメイクしている。 DISC 6「六人の最後の者」Le dernier des six(1941年/フランス/B&W/90分)監督:ジョルジュ・ラコンブ 原作:S・A・ステーマン『六死人』 脚本:アンリ=ジョルジュ・クルーゾー 出演:ピエール・フレネー、ミッシェル・アルファ、スージー・ドレール六人の仲間が有り金をはたいて賭けた博打で六万フランを儲けた。彼らは金を山分けして別れ、金持ちになって5年後パリで再会しようと約束し世界中に旅立った。5年後、サンテールはパリのミュージック・ホールの経営者になり成功。文無しになって帰ってきたペルロンジュールの話によると、仲間の一人ナモットはフランスに帰る途中、乗っていた客船から落ちて死んだという。次に現れたのがリタという女優の妻を持つジェルニコーだった。リタはジェルニコーがサンテールに会いに行っている間、車で待ってるとペルロンジュールが現れる。彼らはダカールで会った事がある旧知の間柄だった。再会を約束してペロンジュールが暗闇に消えた途端、銃声が鳴り響いた。捜査にパリ警視庁ウエンスが乗り出した事から事件は思いもかけない結末へと突き進んで行く。一人また一人と殺されていくステーマンの原作『六死人』はクリスティの『そして誰もいなくなった』より8年前に書かれているが、脚本で参加したクルーゾーは監督デビュー作『犯人は21番に住む』(’42)と同じく、犯人をじわじわと追いつめていくスタイルで、クライマックスの黒光りする洞窟の底なしの泥沼シーンまで見事に書き上げ、ジョルジュ・ラコンブが演出した。 DISC 7「サンタクロース殺人事件」L’Assassinat du pre Nol(1941年/フランス/B&W/105分)監督:クリスチャン・ジャック 原作:ピエール・ヴェリー『サンタクロース殺人事件』 出演:ハリー・ボール、ルネ・フオール,レーモン・ルーロー、マリー・ヘレン・ダステ『六死人』などのステーマンとともに’39年代フランスの本格的な推理小説(セリ・ノワール)作家として名高いピエール・ヴェリーの代表作を才人クリスチャン・ジャックが演出した佳作。舞台は南フランスのグルノーブルに近い山間の雪に覆われた一寒村。クリスマス・イヴを目前に控えた12月22日、村の教会で司祭と助手が祭壇の飾り付けに精を出していた時、教会の宝石を盗もうとした男が司祭を殴って逃げるという事件が発生した。またこの日、何年も村を離れていた男爵が村にある館に突然、戻って来る。だが彼は重い病にかかっているという噂が広がり館には誰も寄りつかない。村で地球儀作りを生業にする好々爺コルニュッスは、クリスマス・イヴになるとサンタクロースに扮して、近所の子供たちにプレゼントを配るの一番の楽しみだ。彼の一人娘のカトリーヌは部屋に閉じこもって人形作りに耽っているお伽噺の中から出て来たような美女だ。カトリーヌは男爵の話を聞き彼を助けようと館に駆けつける。その夜、コルニュックスがサンタクロース姿で出かけたあと怪奇で不思議な事件が発生して村は大騒動に巻き込まれて行く。ナチス占領下のフランスでクリスチャン・ジャックが作り上げたフアンタジー・ノワール。 DISC 8「署名ピクピュス」Picpus(1943年/フランス/B&W/95分)監督:リシャール・ポテイエ 原作:シムノン『メグレと謎のピクピュス』 出演:アルベール・プレジャン、ジュリエット・フェーバー、ジーン・ティシエール世界中で最も売れたフランス人作家の一人ジョルジュ・シムノンが1929年の『怪盗レトン』から’72年の『メグレ最後の事件』まで長編だけで75編の作品を発表したメグレ警視シリーズの『メグレと謎のピクピュス』を映画化したもの。焼け付くような暑さに見舞われた8月のパリ。「オレは女占い師を殺す」と、とあるカフェの吸い取り紙に書かれた奇妙な殺人予告から事件が始まった。長年にわたって犯罪者と出会い、言葉を交わし、人間観察をして来た経験から常に彼らの視点に立って事件を解決するスタイルを身につけたメグレの捜査が動き出す。デュヴィヴィエの『巴里の空の下』や『商船テナシチー』などの名優アルベール・プレジャンがメグレを演じた。尚、メグレの映画化作品ではジャン・ギャバン主演の『殺人鬼に罠をかけろ』(’58)『サン・フィアクル殺人事件』(’59)『メグレ赤い灯を見る』(’63)が知られているが、1930年代に作られた『十字路の夜』(’32/監督;ジャン・ルノアール)と『モンパルナスの夜』(’33/監督;ジュリアン・デュビェビェ)の2作品は伝説のメグレ映画だ。 【スタッフ】監督:ジョージ・ヒル、J・ウォルター・ルーベン、フィリップ・リーコック 他 【キャスト】クラーク・ゲーブル、ダーク・ボガード、ジョージ・モンゴメリー、マイケル・デニソン、フランチョット・トーン 他 【コピーライト】発売元:株式会社ブロードウェイ/販売元:株式会社ブロードウェイ 2015年3月4日モノクロ/製作年:1936~49年フランス/フランス語/字幕:日本語/トールケース8枚組/収録時間:約728分価格:¥18,000+税

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