閲覧感謝します。当方の自己紹介参照下さい。これは、Bill Evans ビル・エヴァンスが エレピ Fender-Rhodes とスタインウェイ・ピアノを弾く"From Left To Right" の米MGM オリジナルで、大変珍しい溝あり(片面)LP ()。詳細は以下。(1) 演奏者: Bill Evans ビル・エヴァンスのトリオ・カルテット (with Eddie Gomez エディ・ゴメス, Marty Morell マーティ・モレル ＋ ギターのSam Brown サム・ブラウン) プラス Michael Leonard マイケル・レオナード 楽団 (2) タイトル: Bill Evans, From Left To Right : エヴァンスがM・レオナード楽団をバックに初めてエレピを演奏した作品。即興演奏に重点を置くジャズというよりは、ジャズが恋愛映画のサントラとして録音されたかのような作品で、エヴァンスのトリオ・カルテットも、プロデューサーのヘレン・キーンが彼女の才能溢れる人脈から選んだM・レオナードの楽団(ストリングス)をバックに、静かで、繊細な音を神妙に出している。また、エヴァンスが本作で弾いているエレピの開発者 Harold Rhodes は、本作品の制作過程で、当時彼ローズが全く知らなかったエヴァンスから、彼のエレピを使わせて欲しいとのを受けて、快諾したことをラーナーノーツに書いている(面白い話なので、ヘレン・キーンのコメントと共に参照されたい)。エヴァンスのディスコグラフィーでは本作品は、クリード・テイラーのCTIでの「モントルーII」(1970)とColumbiaでの再度エレピを弾いたBill Evans Album (1971) の中間に録音され、ポスト・バップの表現を模索していた頃の作品。 (3) ラベル・型番: MGM,USA(1970): SE4723(4) 盤とジャケットの特徴: (a) ステレオ、 (b) 米国オリジナルの初版 (マトリクスは、MGS-2346 SE-4723 / MGS-2347 SE-4723)。盤重量約135g、 (c) Side 2 に浅い溝が半円分ほど有り(Side 1 には無し)、(d) 薄手の厚紙ジャケ、 (e) プレーンの紙インナー・スリーブ。(5) 盤とジャケットの状態: 盤は両面とも、ラベルは良好で、ビニルの光沢は残るが、中小の線傷や擦れが全体的に分布し、両面ラベルのスピンドル穴周囲にヒゲが結構見られる。再生音質面では針飛びは無いが、、Side 1 で、最初から10分間ほどの演奏でチリ・パチ・ノイズが目立つが、残り10分ほどは目立たなくなり、Side 2 では、チリ・パチ・ノイズは、出ても小さなもので、回数は少ない。ジャケは、四隅の凹みと磨耗、天と底の部分的摩耗やシミの点在、天の開口部に3cmほどの裂け(内側から補修済み)、背柱での小ジワ、裏ジャケの全体的な薄い黄ばみの汚れ等はあるが、作りの良好さは残る。紙インナースリーブに、3cmほどの底抜け、シワや黄ばみ有り。